『月刊事業構想』連載第6回は、プロダクトアウトとマーケットインを備えた大学発 to Cモデルを解説

『月刊事業構想』の連載「ヘルスケアビジネスの社会実装モデルを検証する」。第6回(2026年6月号、2026年5月1日発行)では、「研究者発意のプロダクトアウトと生活者発想のマーケットイン」と題し、研究者発意/技術開発型のプロダクトアウトの考え方を、生活者発想/市場開発型のマーケットインに読み替えることで、学術シーズと市場ニーズが邂逅し、ヘルスケアサービスの実用化を成し得た大学発スタートアップ企業の事例をもとに解説しています。
【要点】ヘルスケアにEvidence–Practice GAP(理論と実践の乖離)は付きものである。「正しいもの」は正しいままでは伝わらない。研究によって開発された「正しいもの」は日々の暮らしにおいて「いいもの」になって初めて、その価値が伝わる。

以下、月刊事業構想のSNSサイト(2026/5/11)より転載
【研究者発意を生活者発想へ 産後うつ予防アプリ「あわベビ」が示す社会実装の鍵】
ヘルスケアビジネスにおいて、研究成果という「正しいもの」を、日々の暮らしのなかで「いいもの」として社会実装するには何が必要でしょうか。事業構想大学院大学の西根英一特任教授は、研究者発意・技術開発型のプロダクトアウトを、生活者発想・市場開発型のマーケットインに読み替える重要性を説いています。
その成功事例が、株式会社クロスメディスンが開発した赤ちゃんの感情理解促進アプリ「awababy(あわベビ)」です。徳島大学医学部の中井洸我氏と、慶應義塾大学環境情報学部で音声処理AIを専門とする村松亮氏は、J-Star Xのシリコンバレー派遣プログラムで出会って意気投合。互いが持つビジネスの「タネ」を掛け合わせて同社を立ち上げ、本アプリの誕生へとつなげました。
「あわベビ」は、赤ちゃんの泣き声をAIで解析して感情を推定し、医師監修の対処法を個別最適化して提示するサービスです。育児者本人だけでなく、迷惑がる人もあやす人も周囲を巻き込む注目度の高い「赤ちゃんの泣き声」という市場ニーズを的確に捉え、現在では全国各地の企業や自治体の福利厚生プランに組み込まれ、ウェルビーイングな育児とウェルビーイングな社会環境づくりに貢献しています。詳細は記事をご覧ください。

西根英一, ヘルスケアビジネスの社会実装モデルを検証する, 月刊事業構想, 2026年6月号

図 ヘルスケアビジネスの社会実装モデルの12分類